1977年にサッカー選手を引退してからもブラジル、いや世界のサッカー界に絶大な影響力を及ぼす男、ペレが現在でも古巣のサントスFCから毎月給料を得ていることが判明した。また、その額の高さのせいでクラブからは批判の声まで出ているほどだ。
ブラジルのジアリオ紙のコラムニストであるジョルジ・ニコラス氏によると、ペレは現在でもサントスから肖像権の使用と引き換えにほとんどなにもせずに毎月8万レアル(約370万円)の給料を得ているという。サントスFCでは今年12月6日に会長を決める選挙が行われるが、立候補者たちからはすでにこの給料が無駄遣いではないかといった批判が出ている。
2011年までサントスの幹部だったフェルナンド・シウバは、「我々は世界最高のキャンペーンボーイを抱えながら、最低の使い方をしている」と問題を指摘。というのもペレがサントスのCMに出たのは2012年11月が最後ですでに2年以上ほとんど広告塔としての役割を果たしていないからだ。ちなみに2012年のCMにペレは宅配ピザ屋の格好でファンたちにピザを届ける、という役で出演した。
2012年から現在に至るまでサントスはペレに対し、約190万レアル(約9000万円)も支払っており、その出費に対するリターンはほぼゼロだと見ている。ペレとサントスの契約内容は、年に2度のCM撮影と2度のイベント出演のみ。CMもほとんど製作されていないことを考えると、2回のイベント出演だけで年間96万レアル(約4500万円)も稼いでいることになる。さすがにサッカーの王様でもそれでは批判の対象になるのも仕方がないようだ。