見事強豪アルゼンチンを2対0で下したブラジル。ネイマールとメッシの対決やカカとの共演など見所が満載だった試合をブラジルの主将が振り返っている。
ブラジルは前半20分間、完全にアルゼンチンに試合を支配された。その時間帯のアルゼンチンのボール所持率は70%。ブラジルは相手の怒涛の攻撃を食い止めるのでやっとだった。しかしドゥンガ監督は前日の会見でもスペースを潰しながらカウンター狙いで戦うことを名言していただけに、ワールドカップ準優勝チームに対して守りを固めるのはある意味想定内だったと言えるだろう。忍耐強く守り続けた結果、ブラジルは前半27分、相手DFのクリアミスをジエゴ・タルデッリがボレーで押し込んで先制。これで試合の流れが完全に変わった。得点を挙げたことでブラジルは自信を持って攻撃に移行。逆にアルゼンチンは焦りからパスミスが目立つようになり、それまでコンパクトにプレーしていたのが一転して相手にスペースを与えるようになる。前半終了間際にはアルゼンチンが疑惑の判定でPKのチャンスを得るも、メッシが蹴ったボールをブラジル守護神ジェフェルソンが死守。なんとか無失点で抑えて試合を折り返した。
後半に入ってもブラジルペースは変わらず。同18分にはオスカルのコーナーキックをジエゴ・タルデッリが頭でねじ込み加点。リードを2点に広げた。後半途中からはジエゴ・タルデッリに代わってカカがピッチに登場。ネイマールとの代表での初めての共演が実現した。ネイマールは再三に渡って相手の強いチャージを受け、苦しむ場面も多く、なかなか自由にさせてもらえず。途中何度か絶好のチャンスはあったもののフィニッシュを外し、ゴールはならなかった。試合は結局2対0でブラジルに軍配が上がった。
ネイマールは試合後、「削り合いになったけど、ブラジル対アルゼンチンの試合はいつもこういうもので、フィジカルコンタクトが激しくなるのは普通。(試合会場が)地球の裏側でもライバルは変わらない。ビッグチーム同士の対決だから。」と予想通りの試合だったとしたうえで、バルサでチームメイトのマスチェラーノに何度もファウルを受けたことについては、「自分の国を守っているときはそれが当たり前。別に仲が悪いわけじゃない。試合後にはユニフォームも交換したしね」と話した。
前後半、絶好のチャンスをものにできなかったことについては、「少し運が足りなかった。いつも物事が上手くいくとは限らない。(今日の試合では)借りを作ったから、次の数試合でそれを返したい」と日本戦で挽回することを誓った。
新たにツートップを組んでいるジエゴ・タルデッリについては、「2ゴールも決めたんだし、勝てたのは50%は彼のおかげ。すごく喜んでいるはずだし、喜ぶに相応しいプレーをした。彼はいい人だし、とてもいい選手。これからもたくさんゴールを上げてもらいたい」とチームメイトを祝福した。