ブラジル代表の副キャプテンであるDFのマイコンがコロンビア戦後、代表から事実上追放されたことが明らかになった。
突然の追放にブラジルメディアもこの件を大きく取り上げている。ブラジルサッカー連盟(CBF)はマイコンの代表離脱について「内部の事情」としたうえで、「詳しいことについては触れないし、質問にも答えない。他の選手たちにも喋られないように指導する」と伝えた。
謎の追放事件に対して様々な憶測が上がっているが、その中でも最も有力なのは、チーム内でマイコンが「不適切な行動をした」をしたというもので、さっそく規律の厳しいドゥンガの手法が浮き彫りとなっている。ドゥンガは就任直後、ネイマールの帽子をかぶってのインタビューに応じる姿勢や、大会期間中に髪の毛を染めることなどに不快感を示していた。今後、選手たちとさらに溝が広がる可能性も十分にありそうだ。
33歳のマイコンはブラジル代表で最もベテランの選手で、周囲からの信頼も厚かった。これまで代表では72試合に出場し、ブラジルワールドカップのメンバーにも入った。先日のコロンビア戦でもスタメンとして参加。今後の活躍も期待されていたが、ここに来て突如脱落した。なお、代役にはモナコのファビーニョが選ばれている。
振り返るとこれまでもドゥンガは選手たちの行動に厳しく、2006年に代表監督に就任した際にも主力選手を容赦なく外してきている。当時まだ現役だった怪物ロナウドや皇帝アドリアーノもドゥンガ監督との不仲で呼ばれなくなったといわれている。また、カカとロナウジーニョが欧州リーグでの疲労から2007年のコパアメリカの召集を断ったことに腹を立て、その後、長い間を二人を召集しなかった経緯もある。カカはその後なんとか代表に復帰し、2010年南アフリカワールドカップに出場したが、ロナウジーニョはこのことが原因で呼ばれなかった。
副キャプテンだろうと容赦なく代えてしまうドゥンガだけにこの先ネイマールと衝突しないという保障はどこにもない。そうなったときは本当の意味でブラジル代表が崩壊してしまうかもしれない。