ブラジルの元プロサッカー選手で、現在サッカー番組や試合の解説者を務めるネトがネイマールの日本訪問に対して怒りのコメントをブログで発表した。
ネトことジョゼ・フェレイラ・ネトはサントス、コリンチャンス、パルメイラス、サンパウロなどのビッグクラブを渡り歩いたスター選手で、ブラジル代表でも26試合出場して、7ゴールを挙げた実力者だ。引退後はコメンテーターとして活躍。例えるならばセルジオ越後を数倍毒舌にしたようなキャラで、どんな選手にも臆することなく歯に衣着せぬコメントを放つことで知られる。
そんなネトが怪我を負ったネイマールの日本訪問に対して疑問を掲げると同時に怒りのコメントを自身のブログに公開した。ネトのブログ記事は以下の通り。
「この前、ネイマールの東京の映像を見たよ。彼は広告の契約のために日本の首都に行ったんだけど、そのとき思ったことはなんてこのサッカーの世界は残酷なんだということ、特に大きなお金が介入する場面ではね。世界有数のスポンサーやメーカーはこの少年の健康についてはこれっぽっちも考えないんだ。なんてことだよ。ネイマールは腰椎に深刻な問題を抱えているんだぞ。休みが必要なんだ。それなのに何時間も飛行機に乗せて、世界の裏側まで行かせるなんて、頭がおかしいのかよ。なんでネイマールのスタッフが止めないんだ。信じられないよ。この旅行中になにか起こったら一体誰が責任を取るんだ?
おそらくネイマールが現在のところブラジルサッカーの唯一のクラッキ(名選手)だろう。ボタフォゴの選手には悪いけど、彼が唯一の我々のスターだよ。そんな選手が100%万全の状態で復帰するにはケアと気遣いが必要なんだ。我々には近い将来、ブラジルワールドカップでの屈辱を和らげるためにもまた彼が必要になるんだ。それはグローボ局で働くあの女の子(ブルーナ・マルケジーニ)にだって言えることだぞ。彼を労わってやれよな。」
ネイマールの日本訪問に驚かされたのはなにもネトだけではない。ワールドカップを終えたばかりの満身創痍の状態で、休暇を返上してまで行く必要があったのかというのは誰もが思うところである。日本滞在中も過密スケジュールが続き、イベントやTV番組を梯子するような状況だった。番組では司会者たちが「腰の具合はどうでしょうか」などとあたかもネイマールの怪我を心配するような素振りを見せていたが、本当に心配だったらもうちょっと休ませてあげればいいのである。