ドゥンガ新監督、ネイマールに帽子禁止令

Dunga

先日、ブラジル代表の新監督に就任したドゥンガが代表選手たちに対して厳しい規律を課していく意向をTV番組のインタビューで明らかにした。その中にはネイマールがインタビューでかぶるナイキのキャップや髪型なども含まれており、自由にさせていたフェリペ・スコラーリ前監督とは一転したドゥンガの”スパルタ式”チーム作りが早くも浮き彫りになろうとしている。

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フェリペ・スコラーリ監督時代には絶大な信頼を得ていたネイマール。それゆえにプライベートでもピッチの中でも指揮官からは比較的自由にやらせてもらっていた。それが厳しいことで知られるドゥンガ政権では全く違った扱いになりそうだ。

ドゥンガはネイマールについて、「ネイマールは世界のお手本だ。ただ、我々が求めているのは彼のためのチーム作りではなく、チームのために彼がプレーすることだ。彼がプレーで違いを生み出すような構造を作らないといけない」と話した。

また、ネイマールの普段の振る舞いについても、「メインはブラジル代表でなければいけない。インタビューをするときでも、自分のキャップではなくブラジル代表のキャップをかぶるべきで、(髭を剃るなど)綺麗な顔で臨まないといけない。マーケティングはサッカーのためにあるべきだ」との持論を展開した。

また、ワールドカップ中にネイマールとダニエウ・アウヴェスが髪型を変えたことについても、「変えるなら大会前か後に変えるべきで、大会中にやることじゃない」と批判的だった。

さらに選手たちが何度も大会中国歌斉唱のときに感動の涙を流したことについても言及、「悪くはないけど、ピッチの中にいる選手はそれほど感動するべきじゃない。その感情が少しでも災いになることがあるからだ」と釘を刺した。

Jリーグでプレーしていたときも選手たちを試合中でも平気でしかりつけることで有名だったドゥンガ。その姿勢はブラジル代表でも同じだ。特にワールドカップで歴史的屈辱を浴びての敗退を喫しただけに、その姿勢は今後顕著に現れそうだ。スター選手にも一切の特別扱いはしない。妥協は許さない。それがドゥンガのやり方だ。

「代表で確定された席など誰にもない。サポーターが選手に思い入れを持つのはすばらしいことだけど、選手はイメージを売るためにプレーするのではなく、いいプレーをするためにプレーするべきだ。」。

以下はドゥンガのロングインタビュー

あなたは(一度解任されてから)ブラジル代表監督に復帰するという珍しいチャンスを与えられましたが、今現在どんなことを実現したい気持ちですか。

ドゥンガ:今はとにかく早く試合がしたい。そうすれば論争は終わるから。

ワールドカップ後、インテルナシオナルの監督を1年務めましたが、あなた自身、前回のワールドカップからこれまでどのような準備をしてきましたか。

ドゥンガ:たくさん本を読んで、試合を観戦した。練習に参加し、たくさんの情報を交換し、特に欧州の人たちと交流を密にしてきた。

今回のワールドカップはあなたにはどのように映りましたか。

ドゥンガ:今回のワールドカップでブラジルを敗者として考えてはいけない。いい面もたくさんあった。もちろん変えないといけないことも分かった。

実際にどんなことを変えるか例を出してくれませんか。

ドゥンガ:常にフォーカスするメインはブラジル代表でなければいけない。インタビューをするときでも、自分のキャップではなくブラジル代表のキャップをかぶるべきで、(髭を剃るなど)綺麗な顔で臨まないといけない。ほかのチームはちゃんと正装でインタビューに臨む。マーケティングはサッカーのためにあるべきだ。

ダニエウ・アウヴェスやネイマールにも今は髪の毛を染めるべきじゃない、とあなたなら言っていましたか。

ドゥンガ:もちろんだよ。ワールドカップについて考えないといけないんだから、契約の問題やマーケティングのこと、家族のことなどは代表に合流する前か後に解決しておくべきことなんだ。(大会期間)30日間ぐらい我慢できることだ。

ブラジルワールドカップで行われたことで、あなたなら二度としないということは?

ドゥンガ:ブラジル代表にもプライバシーが必要だということ。

でもオランダ代表やドイツ代表は自由にやっていませんでしたか。プライベートのときも、練習のときも。

ドゥンガ:彼らはプライベートのときはメディアにさらされていたけど練習のときはそれほどメディアに出ていなかった。監督は選手たちにどういうふうに振舞うかを指導するべきで、それは国歌斉唱のときのことでも言える。コンフェデレーションズカップのときから、国歌のときに感動するような雰囲気ができているけど、それはサポーターにとってはすばらしいこと。悪くはないけど、ピッチの中にいる選手はそれほど感動するべきじゃない。その感情が少しでも災いになることがあるからだ。そこはバリアを張っていなければならない。

大会中、 感動のコントロールができていなかったということですか。

ドゥンガ:彼らと一緒に毎日いないとそれを判断するのは難しい。ただ、ブラジルは絶対に優勝しなくてはならないといった期待と不安があったのは確かだ。本来そういうものじゃないんだ。

ブラジルが自ら、特にフェリペ・スコラーリ監督やテクニカル・コーディネーターのパレイラは自分たちが優勝候補だと話していましたが、あなたなら同じことを言わないということですか。

ドゥンガ:そんなことを言えば有言実行しなくてはならなくなる。勝つためにプレーするんだというのと、絶対に勝つからというのは違う。勝つなんて言ってしまうと、他に選択肢がなくなる。

ではあなたならほかの言い方をするということですか?

ドゥンガ:それは監督それぞれだから。自分だったらブラジルは優勝を目指してプレーするという。ホームだし、いつものように優勝候補だとは言うだろうね。

あなたはフェリペ・スコラーリ監督のブラジル代表を採点するとしたら、何点つけますか?

ドゥンガ:彼は(2002年に)優勝しているからね。王者には言うことはない。監督は自分の決断に対しての代償を払うかどうかだけだ。私だって自分の決断の責任を取るつもりでここにいるんだ。

ドイツ戦の7対1の大敗についてはどう思われましたか?

ドゥンガ:サポーターみんなが感じたことと同じ気持ちになったよ。誰にもあれは信じられないことだった。チームの思考が止まっていた。

監督なら試合中ああいったことを予想できるのでしょうか。それともコントロールを失ったのでしょうか。

ドゥンガ:予想なんて誰にもできない。どんな人もあんな状況の準備はできていない。指導してきた選手たちのことは分かっているつもりでも、ああいうことが起こるなんて想像もできないものだ。それは監督だって困惑する、解決不可能なことだ。

ブラジルサッカーは過去最低の状態にあると思いますか。

ドゥンガ:それほどひどくない。ブラジルには欧州でプレーしているクオリティーの高い選手たちがいる。ドイツ戦の結果は忘れないといけない。あれは特別な出来事で、二度と起こることではない。ブラジルサッカーが時代遅れなわけではなく、ブラジルの問題は14歳から17歳ぐらいで選手たちが欧州に流れいくけれど、実際はその誰もが完全なスタメンでプレーできていないことだ。そういう意味ではその時点でブラジルは(欧州に)負け始めているんだ。

ブラジルのフォーメーションはどうなるのですか。また、フレッジは召集するのですか。

ドゥンガ:フォーメーションは親善試合をしてみないと分からない。試合を通じて適したフォーメーションを見つけていこうと思う。フレッジに関してはすばらしいFWだけど、ワールドカップでは期待に応えられなかった。また次のワールドカップでは34、5歳になっているから、難しいだろう。つまり彼がそのときにどういう状態にあるかだ。

ドゥンガ監督の初戦は9月5日のコロンビア戦ですが、誰かサプライズ召集はあるんでしょうか。もう試合まで1ヶ月ぐらいしかありませんので、もうすでに選手は決めているんですか

ドゥンガ:まだ、決まっていない。それぞれのポジションに3人ぐらいは考えがあるけどね。

せめて2人ぐらい教えてください。ネイマール以外で。

ドゥンガ:それは君たちが調査してくれよ。欧州にいる若くていいパフォーマンスをしている選手たちだよ。選手たちはいつだって自分の名前を呼ばれる最後の瞬間まで緊張していないといけないんだ。

ダヴィド・ルイスは呼びますか。

ドゥンガ:やる気のある選手、我々が求めていることを実現できる選手はみんな呼ぶよ。ただ、代表で確定された席など誰にもない。サポーターが選手に思い入れを持つのはすばらしいことだけど、選手はイメージを売るためにプレーするのではなく、いいプレーをするためにプレーするべきだ。