ブラジル大敗にフェリペ・スコラーリ監督「責任は私にある」

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ワールドカップ準決勝ドイツ戦でブラジルに一体何が起こったのか。前半11分にトーマス・ミュラーに先制されると、その後は同23分の追加点を皮切りにわずか6分の間で4失点を許した。世界最強のディフェンスとも称されていた要塞があっけなく崩れ落ちた瞬間だった。試合後、フェリペ・スコラーリ監督がメディアのインタビューに応じている。

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「この敗北で人生が終わるわけじゃない。普通の生活が続いていくし、(合宿地の)グランジャ・コマリに戻って次の試合のことを考える。」

前向きに語ったはいいが、その声に力はなかった。ロッカールームで涙を流したのか名監督の両目は真っ赤だった。

「(ロッカールームは)最悪の状態、もちろん雰囲気は良くない。でも姿勢を変えて、雰囲気を正さないといけない。我々は自分たちの仕事をやり続けなければならない。歴史は続くのだから」。

記者から誰の責任でこんな試合になったのかと質問されると、「選手を選んだのも私だし、戦術を決めたのも私。全ての選択は私がした。大敗の責任は私にある。全部私の責任だ」と、自分を責めた。

ブラジルサポーターに対しては、「自分たちのやるべきことをやろうとしたし、ベストを尽くした。我々はわずか6分の間に3,4ゴールをマークし、試合を決めることのできる強敵に敗れた。最初の失点で思考が停止した。彼らはそこを上手く突いてきて、こちらは反応もできなかった。こんな結果になって申し訳ない」と謝罪。

記者からはブラジルのサッカー自体が時代遅れなのではといった声も上がった。しかしそれについてフェリペ・スコラーリ監督は首を横に振った。

「同意できない。強いチームであるメキシコとブラジルは引き分けた。チリとも引き分けた。そして快進撃を遂げたコロンビアには勝利した。今日の試合は全く別物だ。最初の失点まではほかの試合と同じ展開だった。ドイツよりもブラジルのほうが勝っていた。ドイツがコーナーキックからゴールを挙げたときに、ブラジルの制御が効かなくなった。5対0でリードを許していた場面ではリスクを冒さないとならない。チャンスは何度か作ったがゴールが決まらなかった。相手は5回のチャンスを全て決めてきたんだ」

また、歴史的大敗によってブラジルの国民に対し、借りを作ったのではないかといった質問には、「借りだって? 私は借りなんてない。いつものように自分の仕事をしたまでだ。自分が最も正しく、最良だと思った仕事をしたんだ。今のところ1敗しかしていない。過去1年半から見ても3敗目だ。ひどかったのは7対1という結果だけで、借りも貸しも作ったわけではない。2002年ワールドカップでは優勝した。そして今回は負けたというだけ。それにまだ(現地時間)土曜日に試合があることを忘れてはいけない。まだ終わっていないんだ」と答えている。

闘い方、スタイルを変えるべきなのではといった質問には、「どうして? 今日負けたから? このチームのうち12,3人は2018年ワールドカップに出場するだろう。これがその道のりなんだ。ドイツは2010年ワールドカップも、2008年ユーロカップも出場した選手たちがここにいる。今回の選手たちの中にも少なくとも12人は次の大会にも出るだろう。最低の敗北だけれど、この中で学習しないといけない。」と、スタイル変更には否定的だった。

スタメンには調子が決して良かったとはいえないフッキ、フレッジらの名前があった。レギュラーメンバーに対しては開幕戦からブラジルメディアがずっと疑問を投げかけてきた問題でもある。それについては、「別に後悔はない。なにを後悔しろというのか。オスカル、フッキ、ベルナルジがいれば中盤を固められると思っていた。最初の失点までは組織力もあった。それが失点後にはパニックになり、組織力を失った。それは選択したのは監督の私で、責任は自分にある」とコメントした。

では優勝に対するプレッシャーが選手たちを襲ったのだろうか。

「彼らは最初から決勝まで生き残り、優勝することが自分たちの義務だということは分かっている。プレッシャーなどなにもなかった。やれることをやったまでだ。5試合目、6試合目まで我々は生き残ったんだ。後悔はなにもない。今日の試合では上手く行かなかった。ドイツのチームが素晴らしかったんだ。こんなことはドイツにもブラジルにも二度と起こらないだろう」。

ネイマールがプレーしていたら。ブラジルサポーターの多くがそう思ったに違いない。実際試合中にブラジルで最も多かったツイートは皮肉にも出場していない「ネイマール」だった。それだけチームには大きな存在だったのだ。しかしそれについては、「ネイマールがピッチにしても起こりうることだ。彼にだってあんなプレーはディフェンスできなかっただろう。ネイマールがいたら違っていたなんてイメージすることはできない。特に彼は攻撃の選手なんだし、今日のような失点は十分にありうる。ネイマールについての言い訳を考えてもしかたない。ドイツが素晴らしいリズムでプレーし、試合を決めただけなんだ。ネイマールとか、感情がどうとか関係ないんだ」と、ブラジルの10番の欠場に影響はなかったと強調している。

6点差に敗北については、「4,5ゴール失点すると、ドイツのようなチーム相手にはほとんど逆転は不可能になる。後半2、3度チャンスを作ったときもっとゴールできたかもしれなかった。チャンスがあったときにゴールを決められず、相手はさらに加点してきた。もっとひどい結果になってもおかしくなかった。これまで何度も負けを経験しているが、監督としても、選手としてもこれが最もひどい敗北だ。自分は7対1で敗れた男としてずっと人々の記憶に残るだろう。ただリスクを冒さないといけないんだ。人生ではリスクを冒して前進するのみだ。まだ人生は続いていく」と、結果に頭を抱えつつも前向きに語った。

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