先日からブラジルで何度も取り上げている日本サポーターによるスタジアムでのゴミ拾い。自ら青いゴミ袋を持参し、試合後には自分が座っていた周辺の列を掃除して帰っていく。そんな彼らの行動が、ついに現地のブラジル人まで動かした。
日本対コロンビア戦のスタジアム、アレーナ・パンタナールにはなんとゴミ袋を持参し、掃除をするブラジル人の子供たちの姿があった。TVやネットのニュースを聞きつけて自分たちも実践しようと、両親と一緒に片づけを手伝ったのだ。
ゴミ拾いを実践したブラジル人は一人や二人ではなかった。確実に日本サポーターが示した見本の輪はブラジル人の間にも広がっていたのだ。ワールドカップ期間中ブラジルにおけるゴミ問題は深刻化している。しかし一人、また一人とこのような人たちが増えていくことで、きっといつか国民全体の意識が改善する日が来ると信じたい。
スタジアムにいたブラジル人のルイス・フラビオさんは、「これからも継続してやるべきこと。シンプルな行動だけれど、大きな違いを生む。ビニール袋は試合前にもらったんだ。自分でも手伝いと思ったんだよ。いつかブラジル人も日本人のような良心が身に付くかな? そうだといいよね」と話した。一緒にいたアンセルモ・アルメイダさんは、「日本人サポーターはブラジルに来て、僕らに本当に大きなことを教えてくれたよ」と感謝を示した。
ブラジルのクラブ、ボタフォゴのファンだというブラジル人サポーター、セルジオ・エンヒケさんは日本人サポーターの行動を目の当たりにし、「彼らを観察していたら、誰も強制されてやっていないのに気づいたんだ。日本人にとってはそれが当たり前のことで、自然のことみたいだった。それぞれの列を掃除したら、ものの2分ですっかり綺麗になっていたよ」と感心しっぱなしだった。