波乱の幕開けとなったワールドカップブラジル大会。ブラジルの3対1の逆転勝利で終わったものの、内容とスコアが必ずしも一致しているとは言いきれない。特に西村雄一主審のジャッジに対して、世界中の多くのメディアが批判的に取り上げるなど、物議をかもす結果となってしまった。そんな中、元日本代表監督のジーコがコメントしている。
論点となっているのは同23分にフレッジがクロアチアDFに倒されたとされているシーン。フレッジの動きが大袈裟でシミュレーションと取られてもおかしくないような場面で西村雄一主審はブラジルにPKを与えた。その後、クロアチアの選手とブラジルGKジュリオ・セザルが空中で競り合った場面でも西村雄一主審はファウルを取った。どちらも1点がかかっている重要な場面だっただけに、ジャッジが試合の行方を左右したといえなくもない。
アルゼンチンの「Olé」紙は、「ブラジルはズルをして勝利をもぎ取った」と題した記事を報じたのに対し、スペインのマルカ紙も「ブラジルに有利なように大会が始まった」と伝えた。
これに対して元ブラジル代表の選手であるジーコは、「(判定)ミスというのはいつでも起こるもの。日韓W杯でもあったし、1978年アルゼンチンW杯でもあった。ただ、大事なのはブラジルにはW杯で優勝するために審判の判定による助けなんて必要ないということだ。」と、ミスジャッジであることを前提に、正々堂々と戦っても十分に勝てるとした。
「西村雄一主審のPK判定をめぐるブラジルFWのインタビュー全文」