W杯開幕戦ブラジル対クロアチアで日本から西村雄一審判が主審に選ばれた。日本のサッカー界にとっては大変名誉なこと、しかしその一方でブラジルにとっては実は苦手意識のある審判なのだ。その理由とは?
西村雄一主審は南アフリカW杯にも参加したことで知られるが、南アフリカ大会では準々決勝オランダ対ブラジルで笛を吹いた。その試合でブラジルは2対1でオランダに敗北。ブラジルはフェリペ・メーロがレッドカードをもらい退場するなど、試合は荒れに荒れた。両チームによるファウルの応酬、なにより僅差の結果だったけにそのときのジャッジに対してブラジルサポーターは大ブーイング。あの苦い思いをブラジル人は決して忘れていないのだ。
ブラジルのESPNのコメンテーターであるサルビオは、西村雄一主審について、「彼はオランダ対ブラジル戦を裁いたジャッジで、落ち着いた試合のときはいい仕事をするが、試合中にトラブルが起きたらすぐに自分を見失う。もしブラジルがプレーして、順調に点を決めたらいいけど、なにかあったときは開幕戦では困難が生じるはず。」としたうえで、「彼はプロの審判だけれど、南米の荒々しい試合にはあまり慣れていない。選手などからクレームを言われたりしたら、混乱してしまうようなところがある。オランダは前回のW杯で何度もファウルを見逃してもらっていた。多くの場面で彼はプレーを続行するようなところがあった」と分析している。
「西村雄一主審のPK判定をめぐるブラジルFWのインタビュー全文」