ブラジルワールドカップまでついに残り2週間を切った。いまだにブラジル各地ではスタジアムを始め、空港、道路などのインフラ整備の工事が急ピッチで進められている。しかし実際はどんな状況なのか。開幕戦が行われるアレーナ・デ・サンパウロ、別名コリンチャンス・アリーナに行ってきた。
ブラジルW杯においてサンパウロで行われる試合は開幕戦や準決勝を含む全試合がこのアレーナ・デ・サンパウロが舞台だ。サンパウロ市の地下鉄レッドライン(linha vermelha)の終点駅コリンチャンス・イタケーラ駅にそれはある。
改札口を出たらDr.Luiz Ayres通りの出口を出て専用の通路を進む。
駅の通路はまだ鉄筋むき出しの状態。
外に出たら左方向に坂を上っていくとスタジアムが見える。コリンチャンス・イタケーラ駅とそのひとつ前のアルトゥール・アウヴィン駅からは専用のシャトルバスが運行する予定だが、徒歩わずか5分の距離なので乗る必要はまずないだろう。
本番直前のこの時期にも関わらず、会場はいまだ工事現場そのものだ。トラック、シャベルカー、クレーンなど工事車両がフル活動している。
こちらが正面のゲート。作業員が使うプレハブ小屋がたくさんある。
会場裏の道ではまだ舗装されていないこんな道も。
それでも入口や中はまだ大丈夫そう。
地元の人たちも「間に合うのかなあ」と言わんばかりに心配そうに工事の様子を見つめていたのが印象的だった。
信じられないことにこんな状態ながら18日のコリンチャンス対フィゲイレンセの試合でこの会場は観客を入れて使用された。そのときの観客数は3万6694人。座席がところどころ完成していないため、開幕戦で予定している6万8000人を大きく下回ってしまった。これに不安を覚えたのかFIFAはもう1試合本番前にテストマッチを実施することをブラジル側に要求している。W杯に行ったはいいけど、自分の席ができてなかったなんてことがもしかしたらこの国ではありえるかもしれない。