ブラジルW杯まで残すところあとわずかのこの時期に日本や海外のオークションサイトなどでありえない価格でチケットが取引されている。
FIFAはFIFAの移譲および転売ポリシーに基づいた条件でのみ第三者にチケットを譲ることを認めているが、金儲け目的のオークションでの取引などは全面的に禁止している。詳しくは「Transfer & Resale Policy」を参照。 しかし現状は多くのサイトが高額でチケットを売っている、あるいは取引の斡旋しているのが実態のようだ。yahooオークションでは28日現在、日本戦5試合のチケットが一括落札価格で30万円で売られているほか、そのほか数万円で複数のチケットの転売が行われている。
一方ブラジルでは「Iguana Tickets」と呼ばれるチケット転売サイトで、決勝戦のVIPプレミアチケットがなんとR$ 66.998レアル35センターボ(約304万1000円)で取引されている。300万円といえば新車一台余裕で買える値段である。いくら世界最高峰のスポーツの祭典とはいえあまりにもひどい高騰価格だ。
こういった現状に対し、FIFAは「不正に転売されたチケットであることが発覚した場合、それは無効とされ、スタジアムに入れない危険性がある」と警告している。サイトやチケットが偽物である可能性も十分にあり、すでにチケット詐欺に被害にあった人の報告もされているので、くれぐれも注意が必要だ。とはいえ300万円も払ってまでW杯決勝戦を見に行く人が果たしているのだろうか。買ったはいいが、いざ行ってみたらスタジアムに入れてもらえなかった、なんて想像するだけでもゾッとする話である。