2014年6月12日にブラジル・ワールドカップの開幕戦が行われるスタジアムであるアレーナ・デ・サンパウロ、通称イタケロンが本番まで290日を切った今でも実はまだ完成されていないのをご存知だろうか。
oglobo.globo.comによると、工事は急ピッチで進められており、現在のところ86%の工程が終了。それでもまだ14%も残っており、なんでもギリギリにならないと終わらせないブラジル気質がこんなところにも表れている。
そんな中、先日FIFAのジュローム・ヴァルケ事務局長らが工事を視察。ジュローム・ヴァルケ事務局長はアレーナ・デ・サンパウロについて「コンフェデレーションズカップの際に心配だったので責任者と緊急会議を行った。だけど、今日ここに来てみて、大会当日だけでなく、その前のテストイベントにも間に合う確信を持った」と楽観視した。
アレーナ・デ・サンパウロはコリンチャンスのホームスタジアムとなるが、来年始めにはサンパウロ選手権やリベルタドーレスなどの公式戦を行う予定だ。コリンチャンスの元会長であり、現在スポークスマンを務めるサンチェス氏は、「来年2月にコリンチャンスはここで試合をする。FIFAがテストマッチを望むならそれも可能だろう。ジャーナリストが不平を言わないためにも、万全の準備をする」とコメントした。
コリンチャンスは23日、工事の進み具合を撮影した動画をユーチューブにアップしている。映像を見る限りではスタジアムの骨組みはほぼ完成しているが、ところどころがまだコンクリートがむき出しの裸の状態だ。果たして本当に本番まで間に合うのだろうか。
なお、ブラジル政府もホームページを開設して、ワールドカップの会場となる各地のスタジアムの工事の模様を伝えている。チケットは買ったはいいがいざ言ってみたらスタジアムができていなかった、なんてことがないように、ブラジル行きを考えている人は工事の行方を観察したほうがいいかもしれない。