ウルグアイDFディエゴ・ゴディン
ブラジルは26日(現地時間)、コンフェデレーションズカップ準決勝でウルグアイと対戦する。ウルグアイは2011年のコパアメリカ王者でこれまでの歴史を見ても何度もブラジルを苦しめてきた強敵である。
その最な例が1950年ブラジルワールドカップ決勝。この試合でウルグアイは2対1でブラジルを降した。この日、マラカナンスタジアムには立ち見、特設席を含めて20万人以上が試合を観戦したとされているが、その多くがブラジルの敗北に涙を流した。文字通りスタジアムは人々の苦しみで包まれたのである。このときの思いをいまだにブラジル人は引きずっており、ウルグアイとの試合前には必ずといっていいほどTVでこの試合の映像が流れる。
ウルグアイはコパアメリカにおいて最多優勝記録(15回)を保持しているのに対し、ブラジルは8度優勝。南米規模の大会ではウルグアイがその戦績で圧倒しているのである。しかし過去の対戦成績は70試合中ブラジルが32勝19分け19敗で勝ち越している。
ウルグアイの注目の選手は2011年コパアメリカMVPのルイス・スアレスだ。実力、人気共に国内ナンバー1のウルグアイの英雄は、ブラジルについて、「過去数年ブラジルにはなかった力を発揮している。(一時は)昔のようにリスペクトされなくなったときもあったが、今では偉大な監督と偉大な選手ネイマールによって昔のような強さを証明している」と敬意を示した。
ネイマールについては、「右側からネイマールにプレッシャーをかけようとすると、彼は左足を使う。左からプレッシャーをかけると今度は右足を使う。二人で(両側から)プレッシャーをかけると、今度はメキシコ戦でやったような(2人の間を抜くような)プレーをしてくる。あんなふうにされたらお手上げだ」と、ネイマールのドリブルに舌を巻いた。
一方、ネイマールと直接対決が予想されるウルグアイDFのディエゴ・ゴディンは「ネイマールは予想が付かない選手で、ドリブルもあるし、スピードもある。世界最高の選手の一人だろう。ただひとつ願うのはネイマールには(試合中)あまり転ばないでもらいたい」と挑発したうえで、「ディフェンスの時間が多くなる試合になるだろう。ネイマールはスピーディーでDFとの接触を最小限に抑えてくる。そのようにしてファウルをもらうか、チャンスを作る危険なプレーをしてくる」と警戒した。
また、ウルグアイ主将のディエゴ・ルガーノは、「ブラジルのファウルより、ネイマールのシミュレーションのほうが心配だ。彼は(シミュレーションの)高い技術を持っていて、上手く倒れることができる。体重が軽いだけあって上手く転ぶことができる。あれはすごい技術だ」と皮肉を込めてネイマールについて語った。