ネイマール、リオ五輪直前の記者会見質疑応答まとめ

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ネイマールが26日、ブラジル五輪代表の合宿先であるグランジャ・コマリで単独記者会見を行った。その模様をここで一挙公開する。

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19日に五輪代表と合流したネイマールだったが、報道規制が敷かれていたのかこれまで記者会見は一切行わなかった。ところがここに来て、特別に単独での記者会見が実現。30分にも渡るインタビューの質疑応答の要点をここにまとめておいた。

記者

知らない監督のもと、若い選手たちのチームにおいて今どのように感じていますか。

ネイマール

五輪代表ではすごく満足している。全ての面において驚かされている。監督にしても、選手たちにしてもそうだ。みんなの目標の実現に向かって、まだお互いを知ろうとしている段階。全ての練習において改善できることを修正している。お互いに話し合っていけばみんなにとっていい方向に進んでいくと思う。

記者

FCバルセロナがブラジル五輪代表のガブリエル・ジェズス(パルメイラス所属の19歳)を引き抜こうとしているという話が持ち上がっているが、彼とは話をしましたか。彼はバルサで上手くやっていけると思いますか。

ネイマール

話はした。彼だけじゃなくて、ほかの選手たちにもバルサでプレーすること、バルセロナで生活することについては話したんだ。ガブリエル・ジェズスはいい選手だし、クラッキだから多くのクラブが彼を欲しがってる。彼にはただ幸せになって欲しいって言ったんだ。たとえ今海外に行こうと、後になろうと、彼自身がベストなタイミングで決断するべきだ。

いい選手と一緒にプレーしたいというのはみんなが思うことで、彼がもしバルサでプレーすることになればとてもいいことだ。バルサは世界最大のクラブの一つだし、チームの雰囲気もいいし、素晴らしいからね。だから彼にとっては問題はないだろう。

記者

A代表と比べて、五輪代表は雰囲気は違いますか。よりリラックスできるとかそういうのはありますか。

ネイマール

代表の雰囲気が問題だったことはない。今まで参加したチームで五輪代表もそうだけど、A代表だって雰囲気が悪かったことは一度もなかった。チームメイト同士はみんな仲良しだし、よく会話もするし、ふざけ合ったりもする。もちろん結果的には上手くいかなかったこともあるけど、今のチームだって雰囲気は良く、みんな話すのが好きだし、楽しんでいる。最高の結果を出すために貢献できれば嬉しい。僕らの目標は五輪で王者になることだから。

記者

(チームメイトの)チアゴ・マイアはあなたの近くにいると緊張して体が振るえてしまうと言っていましたが、あなたはほとんど会長のような存在です。過去にはロナウド、ローリオといった同様な扱いを受けた選手もいましたが、24歳にして会長のような立場にいること、自分の役割、責任についてどう思いますか。

ネイマール

まず自分を会長だなんて思ったことはないし、自分をアンタッチャブルだとも思わない。むしろ逆で彼らに近づこうと思っていて、日々仲良くなりたいと思っている。なぜなら仲良くなることで違いが生まれるから。僕も昔は彼らの立場にいたから代表に来たばかりでアイドル選手と一緒になるという気持ちがどんなものかは分かるんだ。

今は自分がアイドル選手としての役割を担うのは光栄なこと。だからいつだってほかの選手たちとはふざけ合って、彼らがリラックスできるようにしていこうと思っている。アイドル選手としてだけでなく、チームメイトとしても頑張っていきたいから。

記者

38歳のベテラン、フェルナンド・プラスとあなたのどちらかが主将になると言われていますが、それについてはどう思いますか。

ネイマール

それはロジェリオ・ミカーレ監督が決めることなので僕は気にしていない。以前にも話したことがあるけど、誰が主将だろうと、全選手が意見を言う権利を持っているし、会話をしていくべきだと思う。キャプテンマークをつけるかどうかは、シンボル的な意味のほうが大きい。

選手たちはそれぞれが自分の役割を果たすべきだし、それぞれが自分の重要性を感じるべきだと思う。キャプテンマークをつけている者だけが指示するのではないと考えるべきなんだ。それはプレーしている選手だけでなくベンチにいる選手たちも同じだ。

記者

「全ての面において驚かされている」と言いましたが、特にチームのどんな面において驚いたのか挙げてもらえますか。

ネイマール

監督やスタッフがどのように動いているか、彼らが練習でどんなことを目的にやっているのかが明確だったことだね。選手たちについてはクオリティーがすごいし、このチームの一員としてプレーできることは光栄だよ。ここで歴史が作れることを期待している。

記者

A代表のチチ監督はあなたばかりに批判が集中する現状を非人道的とまで言っていますが、あなたは自分にのしかかる責任や批判についてどう感じていますか。また、世界的なアイドル選手はときに人種問題や暴力事件などについても自分の意見を言ったりしますが、あなたはあまり言わないように思います。それについてはどう思いますか。

ネイマール

いつも勝てればいいけれど、負けたときに批判されることもサッカーの一部だ。ほかの選手たちだって若いけれど、期待されることは分かっているはず。みんな自分たちの責任について感じている。特に母国開催の五輪でプレーするんだから。

ただ、そのことについては心配していない。負けることについては不安に思っていない。負けることを恐れたら勝てないと思う。もし負けたときは胸を張っていたいし、前に進むだけだよ。でも僕は負けるのは嫌いだから、勝つためにはできることを全てやるつもりだ。負けることについてなんて考えることはないよ。

自分の意見については個人的な問題で、自分で言いたいと思ったら言うし、そうするべき時が来たと思ったら言うだけだよ。逆にはっきりしていないときは言わないけど。

記者

普段あなたはチームでいつも最年少だったり、若い方ですが、この五輪代表では最も年長の一人です。どちらのほうがいいといったことはありますか。

ネイマール

年齢に関わらず、チームにいられればどちらでもいい。どんな選手でも最初は若手として始めるけど、時間は過ぎていくものだから。年齢はみんな重ねていくものだからどうしようもないことだよ。このチームでは自分が年長だから、経験もあるし、できる限り彼らを助けていきたい。もし必要なことがあったらなんでも聞いて欲しい。

記者

あなたはいつもチームプレーが大切だと言いますが、最近はイエローカードの累積で試合に出られなかったり、試合でも個人プレーが目立っています。もしかしたらスポンサーにもっと目立つように言われているのかもしれませんが。また、ウルグアイとブラジルがW杯予選で引き分けになったときでさえ、クラブに踊りに行ったりしていましたがあなたにとってチームに対するコミットメントとはどんなものなんでしょうか。

ネイマール

まずは僕がコートの中でやっていることを見るべきだと思う。プライベートのことはコートの外に出てからは自分の問題だ。どんなことでも僕を批判するならコート内でのことであるべきで、イエローカードやプレーについて言われるのはいいけど、僕にだって自分の時間はあるし、24時間働くわけじゃない。

僕は批判については特に思うことはないし、何を言われてもいいと思う。完璧な人間じゃないしね。でも僕だって友達と遊びに行くことは好きだし、夜出かけることは楽しいんだ。家族もいるし、友達だっている。なんで僕が出かけたらいけないんだろう? なんでクラブに行ったらいけないんだろうか? 行ったらいけない理由はないと思うし、僕は行くよ。

翌日の自分のやるべきことさえ忘れなければいいと思うし、それは自分のプライベートなことだから。でもサッカーのことは違う。いつだって自分の全てを捧げているし、ベストを尽くしている。もちろんミスをすることもあるけど、みんなミスをするもの。これからだってミスはすると思う。このチームで自分が年長だからって完璧ということじゃないし、若い選手たちと一緒にたくさんのことを学んでいる。

もしかしたら悪意があってそう聞いているのかもしれないけど、僕は悪くは受け取らないから。逆にあなたに聞きたいけど、24歳で僕のように実績があって僕のようにあらゆるものを手にしていたらあなたは同じようなことをしないかな?

記者

ロジェリオ・ミカーレ監督はこれまでずっと下部組織の監督をやってきた監督ですが、あなたのようにハイレベルなところでやってきた人にとっては彼の指導や練習はどのように感じていますか。

ネイマール

ほとんど違いは感じていないよ。ほかの監督と何が違うとかいうことはないと思う。ミカーレ監督は選手たちにベストな方法で教えようとするんだ。ときにそのためにゆっくり時間をかけることもあるけど、それはいいことだと思うし、問題じゃない。

経験は足りないかもしれないけど、彼が持っているものは将来性があるし、彼と一緒にやれることは光栄なことだよ。たくさんのことを学んでいるよ。彼が作っている雰囲気も素晴らしい。もちろんまだまだやるべきことはあるけど、いい方向に向かっている。

記者

あなたは2012年のロンドン五輪にも参加していますが、あのときに金メダルを獲得できなかったのは何が悪かったのでしょうか。また、そのためには今大会では何をするべきなのでしょうか。

ネイマール

たぶん、ディテールの問題だと思う。例えばロンドン五輪の決勝ではすぐに失点を許してしまって、1点ビハインドの状態でプレーしなければならなかった。それはとても難しいこと。勝つためには試合中ずっと集中していなければならない。じゃないと、思わぬ結果になってしまう。だから勝つにも負けるにもディテールが大事なんだ。

記者

あなたは何年まで教育を受けましたか? また、教育はサッカー選手にとってどのような重要性を担っていますか。

ネイマール

僕は3年生まで学校に行った。僕にとって教育は両親から受けたもので、僕にとってはとても大切なもの。だからこそ自分で教育施設を立てたんだ。それは子供を教育するという意味だけじゃなく、助ける意味でもね。なぜなら僕は幸せだったけど、貧しい幼年時代を過ごしたから。

この施設を通じて僕らは子供たちを助けるためにできるだけのことをしている。子供たちを幸せにすることはプライスレスだよ。さっきも言ったように僕の教育はストリートで覚えたんじゃなくて、家族が与えてくれたものだよ。

将来、大学に行きたいかって? 僕は明日何をしたいかだって分からないからね。サッカー選手としてもあと何年できるか分からない。もちろん色々なことがしたいと思っているし、大学はそのひとつだよ。残念なことに僕は勉強を満足に終えることができなかったけど、できることならちゃんと卒業したかった。でも卒業しなかったら馬鹿だとか、卒業したから賢いとかではないと思う。

記者

ロンドン五輪から現在にかけて、何が一番自分で成長したと思いますか。フィジカルが向上したと思われるんですが、技術もそうですが、サッカー選手として今が一番いい時期であるように思います。また、あなたのお父さんが、あなたのキャリアの最後にはフラメンゴでプレーしたもらいたがっているといった噂が流れていますが、それについてはどう思いますか。

ネイマール

2012年から現在までたくさんのことが変わったと思う。フィジカル面でもそうだし、メンタル面でもそうだ。自分のミスもあったけれど、そこから多くのことを学んだよ。だからあのときから比べると、たくさんのことが向上したはずだ。プレーの仕方もそうだし、全てにおいてね。

フラメンゴの情報については真実ではないけれど、フラメンゴでプレーすることは光栄だよ。フラメンゴはブラジルで最大、世界でも大きなクラブの一つだし、そこでプレーするのは素晴らしいこと。でもまだ何も決まっていないけどね。

記者

監督は「ネイマールに頼りたい」といった表明をしましたが、それについてはどう思いますか。

ネイマール

その質問に答えるのは難しいね。なぜなら僕は自分のことばかりについて話すのが好きじゃないから。でも例えばバルセロナには偉大な選手がたくさんいるから、メッシには頼らないかといったら、そうじゃなくてみんながメッシに頼っている。いつだって最も優れた選手に頼るもので、チームにそういう選手がいたら、その人を中心にプレーすることは恥ずかしいことじゃない。だから頼るってことはそれぞれの考え方次第なんだ。

記者

この時期、ガビゴル、ガブリエル・ジェズスなどの移籍の噂が多く流れていますが、あなたも同じ経験をされています。代表のことで集中しないといけない時期に移籍話が持ち上がることについては彼らにどんなアドバイスをしますか。

ネイマール

実際、とても難しいことだよ。集中力を保つのも大変だし、代表のことだけを考えて、将来行くかもしれないチームのことを全く考えないのも難しいことだからね。ときどき上の空になってしまうことだってあるだろう。でもコートの中に入ったら、集中することは一つだけだから。日々向上して改善していくだけなんだ。望んでも望まなくても、選手たちはみんなに見られているからね。僕らの目標は優勝することだから。

記者

五輪の開催について質問なんですが、最近オーストラリア代表団が選手村に入るのを拒否したといった問題がありましたが、母国開催の五輪で選手たちに対する受け入れ体勢についてはどう思いますか。

ネイマール

そんなに詳しくニュースを見ていないから分からないけど、もし本当だとしたら残念なこと。準備には長い期間があったし、海外では僕らは歓迎してもらえるのに彼らをしっかり歓迎できていないようで残念だよ。今からでも物事が全て順調にいってくれることを祈っている。

海外から移動してきて五輪のために準備したのに宿舎がちゃんとしていないなんて、よくないことだからね。何年間もそのために頑張ってきて、ブラジルに着いたらパフォーマンスが落ちるような環境だったなんていうのは、ひどいことだよ。修正できる部分は修正して、みんなに満足してもらいたい。

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