先日に行われたセルタ戦で、前代未聞のPKからアシストを決めたメッシ。実はその舞台裏ではネイマールがゴールを決める予定だったことが明らかになった。
格下相手にFCバルセロナのメンバーはこの日、ある作戦を立てていた。それはPKになったらメッシがパスをするというもの。これまで誰も成しえなかった荒業をこの日のためにメッシはネイマールと練習していたのだった。
その瞬間がやってきたのはバルサが4対1でリードをしていた後半36分。メッシは右サイドにシュートをするかとみせかて、真横にボールを叩いた。そこに走りこんできたのはしかしネイマールではなく、ルイス・スアレスだった。
ルイス・スアレスはこれをゴール右隅に決めてダメ押しゴールとなったが、メッシとネイマールの間で密かに進められていた作戦は予想外の展開になったのだった。
もちろんこの作戦についてはルイス・エンリケ監督にも知られされていた。そのせいかメッシがPKを蹴る際、ルイス・エンリケ監督は笑いをこらえるのがやっと、という表情をしていたのだ。
ネイマールは試合後、「レオと練習して、本当は僕が決めるはずだったのに、ゴルド(スアレスの愛称でスペイン語で太っちょの意味)が近くにいたから彼が決めたんだ。一歩前にいたのが彼だったからね。もちろん問題はないよ、僕らはチームメイトだから」と主役を奪われたことを明かしている。
作戦を知らされていなかったのはゴールを決めたルイス・スアレス本人とほかの数名だけだった。問題はないとは言いつつ、ゴール後のシーンをよく見てみると、ネイマールは冗談交じりにスアレスに抗議しているのが分かる。こんなところからも今のバルサの雰囲気の良さが伺える。それにしてもメッシとネイマールの二人がみっちり練習してきても、試合では全く違ったことが起こるのがサッカーなのだ。